父と息子。すれ違いの、その先に
他のお父さんたちを圧倒して走る姿は、僕の自慢だった。
小学生の時は、水族館や遊園地、海やサーカス……
いろんなところに連れて行ってもらった。
冬になると、毎週のようにスキー場にも連れて行ってくれた。
いろんなところに連れて行ってもらった。
冬になると、毎週のようにスキー場にも連れて行ってくれた。
中学生になると、父とぶつかることが増えた。
同じB型。短気で心配性なところが似ている二人。
そこから、僕たちは平行線をたどるようになった。
同じB型。短気で心配性なところが似ている二人。
そこから、僕たちは平行線をたどるようになった。
大人になって、父との距離を縮めようとしたことは何度もある。
でもなぜか、うまくいかない。
タイミングの問題なのか、それとも、僕自身の心の問題なのか・・・
でもなぜか、うまくいかない。
タイミングの問題なのか、それとも、僕自身の心の問題なのか・・・
僕は三人兄弟の真ん中。
田舎ではありがちな、長男を大事にする文化の中で育った。
今、自分にも子どもができて、その感覚が少しわかるようになった。
意識とは別のところにある感情。
きっと、DNAに組み込まれているものなのだろう。
僕は、兄に期待している父に対して、嫉妬していた。
田舎ではありがちな、長男を大事にする文化の中で育った。
今、自分にも子どもができて、その感覚が少しわかるようになった。
意識とは別のところにある感情。
きっと、DNAに組み込まれているものなのだろう。
僕は、兄に期待している父に対して、嫉妬していた。
昨年、実家に帰省したときのこと。
家族で焼肉を囲んでいる時、酔った勢いで
「兄貴の方を大事にしていたよな」
と言ってしまった。
父は「そんなことはない」と否定したが、そこから口論に。
後味の悪い食事会になってしまった。
家族で焼肉を囲んでいる時、酔った勢いで
「兄貴の方を大事にしていたよな」
と言ってしまった。
父は「そんなことはない」と否定したが、そこから口論に。
後味の悪い食事会になってしまった。
翌朝。
父に悪いことしたなと反省した。
「謝っても許してもらえない・・・」
頑固な父は以前もそうだったことが頭をよぎった。
でも、よくないことをしたことは事実。
結果はどうであれ、謝ろうと思った。
父に悪いことしたなと反省した。
「謝っても許してもらえない・・・」
頑固な父は以前もそうだったことが頭をよぎった。
でも、よくないことをしたことは事実。
結果はどうであれ、謝ろうと思った。
1階に降りると、朝食が用意されていた。
リビングに座る父に、
「昨日はごめんなさい」
と謝った。
「さすかえない」(方言で「大丈夫」「差し支えない」という意味)
とだけ言った父。
それだけで、すべてを許してくれたのだと感じた。
リビングに座る父に、
「昨日はごめんなさい」
と謝った。
「さすかえない」(方言で「大丈夫」「差し支えない」という意味)
とだけ言った父。
それだけで、すべてを許してくれたのだと感じた。
帰り際、玄関に使い古されたゴルフシューズが置いてあった。
グランドゴルフが趣味の父。
数年前、誕生日にプレゼントしたものだった。
今も大事に使ってくれていた。
グランドゴルフが趣味の父。
数年前、誕生日にプレゼントしたものだった。
今も大事に使ってくれていた。
帰りの新幹線の中で、僕は新しいゴルフシューズを探した。
軽量で、ダイヤル式で絞れる最新モデル。
それと、ウインドブレーカーもセットにすることにした。
少し明るめのグリーン。
高齢になった父には、地味すぎない方がいいと思って選んだ。
軽量で、ダイヤル式で絞れる最新モデル。
それと、ウインドブレーカーもセットにすることにした。
少し明るめのグリーン。
高齢になった父には、地味すぎない方がいいと思って選んだ。
数日後、父から連絡があった。
「今年はあと一回で終わりだから、来年から使うよ」
そんなふうに言う父に、
「すぐ使っていいのに」と思ったけれど、 嬉しそうな声を聞いて安心した。
「今年はあと一回で終わりだから、来年から使うよ」
そんなふうに言う父に、
「すぐ使っていいのに」と思ったけれど、 嬉しそうな声を聞いて安心した。
母から聞いた話では、
「ちょっと若いなあ」なんて言いながら、
買い物に行くときにもウインドブレーカーを着ているそうだ。
「ちょっと若いなあ」なんて言いながら、
買い物に行くときにもウインドブレーカーを着ているそうだ。
4月になり、グランドゴルフを再開した父からLINEが届く。
今年最初のグランドゴルフに行きました。
頂いたゴルフシューズとウインドブレーカーを着て。
50メートルのホールをホールインワンしました!
頂いたものがよかったからです
頂いたゴルフシューズとウインドブレーカーを着て。
50メートルのホールをホールインワンしました!
頂いたものがよかったからです
若い頃の父は、活気にあふれていて、
生意気だった僕とよくぶつかっていた。
なんでも頭ごなしに言ってくる父が、ずっと苦手だった。
生意気だった僕とよくぶつかっていた。
なんでも頭ごなしに言ってくる父が、ずっと苦手だった。
80歳になった父。
今は、歳を重ねて角がとれ、
どこか「かわいいな」と思うことも増えた。
「労わってあげなきゃな」
そんな気持ちも芽生えてきている。
これからも長く、元気に、
グランドゴルフを楽しんでもらいたい。
今は、歳を重ねて角がとれ、
どこか「かわいいな」と思うことも増えた。
「労わってあげなきゃな」
そんな気持ちも芽生えてきている。
これからも長く、元気に、
グランドゴルフを楽しんでもらいたい。
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今週も「週刊秋葉塾」を読んでいただき、ありがとうございます。
息子が僕を苦手だと思う気持ち。
この文章書いてなんとなくわかった気がします。
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この文章書いてなんとなくわかった気がします。
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