能登へのボランティア

能登のボランティアに行ってきました。
2024年元旦に起きた能登半島地震。
その被害は記憶に新しいですが、
現地の人の話を聞くと、それだけではなかったようです。

2023年5月。能登半島で震度6強の地震が発生。
建物が倒壊し、土砂崩れも起きました。1名が亡くなりました。
その後も数千回の余震が続き、2024年元旦の大地震。
最初は「またか?」と思ったと、被災者の方々は話していました。
能登の家々は瓦屋根が多く、歴史的な建物も多い。
そのほとんどが倒壊し、輪島の朝市は焼失。海岸線は隆起してしまいました。
視察で訪れた酒蔵も、建物やタンクが崩れ落ちていました。
2007年にも能登で震度6強の地震があり、
その時に補強した建物だけが、かろうじて残っている状態。
それでも立ち上がろうと、地域の人たちは店を再開したり、
お祭りを開催したりしていました。

少しずつ光が見え始めた矢先の9月ーー。
能登を襲った線状降水帯。
河川が氾濫し、土砂崩れや土石流が発生。
震災を免れていた1割の地域も、全てやられてしまったそうです。
当時を振り返ると、会うたびに「心が折れた」と、被災者の方々は口にしていました。
実際に見た被災地の状況。
率直な感想は、「1年経っても、全然進んでいない」 ということでした。

2日間のボランティア。
でも実際に作業できたのは、3時間程度。
能登の宿泊施設は震災でほとんどが休業中。
そのため、毎回往復6時間かけて移動しなければなりませんでした。
今回、経営者15人ほどで小学校の2階部分の掃除をしました。
卒業式で校舎を使うとのことで、
泥や埃まみれの教室や廊下を掃除機がけ、雑巾がけして、ピカピカに。
たった3時間の作業でしたが、震災前の状態に戻ったのでは?
と思うほどの変化がありました。

被災者の方々に聞きました。
「一番嬉しい支援って、どういうものでしょうか?」
今は「労働力」と「アイデア」が一番ありがたい とのことでした。
掃除や瓦礫の撤去など、人手不足が復興を遅らせている。
さらに、
「どうやって復興を進めればいいのか?」
「人をどう呼び込めばいいのか?」
「商売をどう続けていけばいいのか?」
そういったアイデアが分からないから、一緒に考えてほしい と話していました。
僕はこれまで、ボランティアに行ったことがありませんでした。
お金を送ることはしていたけれど、
時間や労働力を提供するのは「他の人に任せよう」という考えだった。
でも今回、実際に被災地を訪れ、現地の人の話を聞いて、
「お金を出しておけばいい」
そういうスタンスは、間違っていたなと痛感しました。

輪島市まで、日本海側を車で進む。
途中に「白米千枚田」という棚田がある。
春には水を張り、田植えが行われ、夜にはライトアップされるそうです。
日本の美しい田園風景が、能登にはまだ残っています。
高台から見える日本海は、本当に美しかった。
ここで能登のことを書くのは、少しでも情報発信の手助けになればと思ったからです。
一人でも、「能登に行ってみよう」と思う人が増えれば、復興は前進するはずです。
暖かくなったら、また訪れたいと思います。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
今回、大学生もボランティアに参加していました。
彼らは「友達も誘おう」と言っていた。
ボランティアがインターンの制度として採用され、
しかも単位まで取れるようになったら、
もっとたくさんの人がボランティアに来るのではないか?
そんなことを考えながら、能登をあとにしました。
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