ヒリヒリした環境へ

昨年7月からEO東北の理事を務めている。
現在、来期の理事候補を選定中だが、なんと来期も理事としての打診があった。
しかも今回は、理事の中でもトップ5人の「リーダーズメンバー」としての声がけだ。

理事になること自体は問題ない。
しかし、リーダーズとして取りまとめる立場となると、少し躊躇した。

会社の人数も増え、業績を伸ばしていこうという最中。
リーダーズメンバーの仕事は責任も重く、時間も取られる。
こういうときの僕は、
「無理はしない」という選択をして、丁重にお断りするのが常だ。

でも今回は、あえて踏み込んでみようと思った。
安定で安全な場所にいるよりも、
ヒリヒリする環境に自分をぶん投げてみようと思ったからだ。

先日、リーダーズによるキックオフ理事会が開催された。
来期の方針は「事業成長」。 この方針にコミットできる5人が選ばれたという。
選出してくれた来期会長に、 僕を選んだ理由を尋ねると、
「前向きな発言が多く、会を盛り上げてくれる存在だから」
という答えが返ってきた。

この団体に所属して2年が経過した。
昨年は『Discover TOHOKU』というグローバルイベントの委員としても活動し、
さらには、前会長の逮捕という混乱のなか、
メンバーの心理的安全性を確保するために奔走した。

そうした理事としての仕事ぶりが評価されたのかと思ったが、
選出理由は「場を盛り上げる存在だから」。
正直、少し残念な気持ちになった。

でも、ふと思う。
僕の能力とは、もしかしたら、 場を明るくし、周りを巻き込み、
やる気にさせることなのかもしれない。
他の理事メンバーは、皆優秀だ。
仕事の面は彼らに任せればいい。
彼らにできないことが、僕にはできる。

学生の頃、僕は自分の能力が人より劣っていると思っていた。
兄の影響だろう。 彼はいつも寝てばかりいたのに、成績は優秀だった。
僕は、何度も繰り返し、時間をかけないと、 成績を上げることができなかった。
だから必死に勉強し、 能力を評価してもらおうと躍起になっていた。

でも、40歳を過ぎた頃から気づいた。
勉強ができること、仕事ができることだけが価値ではない、と。
人には、それぞれの持ち味がある。 その持ち味を輝かせればいいのだと。

僕は子供の頃から、 周りを楽しませるのが好きだった。
そして今、その特性が評価されていることに気づく。

来期の準備はすでに始まっている。 会社もさらに忙しくなりそうだ。
刺激的な環境にいられることに感謝しつつ、
限られた時間のなかで、どう成果を出していくか？
本当は嫌だけど、飛び込んだ自分に期待したい。

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今週も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
年齢を重ねると、自分でコントロールできることが増えるから、
そんなにヒリヒリすることってなくなるんですよね。
だから意図的にヒリヒリする環境を作らなければいけない。
そう思っていた時だったので、いいタイミングで声をかけてもらえました。
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