大好きな酉の市だったのに・・・

新宿に引っ越してから、毎年欠かさず酉の市に行き、
花園神社でお参りした後は、必ず熊手を購入しています。
この習慣は12年前から続けている大切な行事です。
今年も楽しみにしていたのですが、少し残念な出来事がありました。

熊手はスタッフに選んでもらい、各自が良いと思ったものを提案し、
みんなで選ぶ形式をとっています。
予算は3万円以内。
熊手は年々大きくしていくものと言われていますが、
大きすぎると置き場所に困るため、この金額に落ち着きました。

良い熊手を買うためには交渉が大事です。
熊手屋さんと話をしながら、3万円にしてくれるように交渉していきます。
今回は一の酉の日に、総勢15名で訪れました。
その中には外国人スタッフも4名おり、良い経験になると思っていました。
4つのチームに分かれ、選んだ熊手を投票で決める形式を採用。
中には価格交渉を行い、38,000円まで下げてもらったチームもありました。

「まあ、この辺が落とし所かな」
そう思って、その熊手屋さんに決めようと思いました。
3万円にならないかと交渉をしようとしていた時です。
親方のような方が現れ、
「いや、これは6万円だ!」
「いや、これは6万円だ!」
と言い張るのです。
もう断固として値段は下げない態度。
少しお酒も入っているようでした。

「仕方ない、他を当たろう」と他の熊手屋さんを訪ねましたが、
初日ということもあり、どこも強気な態度で予算内で良いものに出会えませんでした。
「3万円の予算では、いいものに巡り会えないのか?」
そう思った時に、思ったのです。
「別に熊手なくてもいいかもな」

神社にはお参りし、お札も購入しました。
せっかく来たのだから手ぶらで帰りたくはなかったのですが、
妥協して買うものでもない。
だから、今回は思い切って買わない決断をしました。
オフィスに戻ると、今まで熊手が飾ってあった場所がすっきりしています。
これはこれで良いものです。
しかし、スタッフからは
「せっかく続けてきたことだから買いたい」
という要望がありました。

今年は三の酉まである年。
僕は予定があったので、スタッフに託すことにしました。
予算は35,000円以内。
「いいのなかったら買わなくてもいいからね」
と念を押して35,000円を渡しました。

三の酉の日、
「ご縁があり、凄く豪華なものが買えました!」
というメッセージと共に満面の笑みの写真が届きました。
ちゃんと値段交渉もしてくれたみたいです。
オフィスに飾られた熊手。
やはりあった方が華やかです。
そして、自分たちで選んで勝ち取ったという経験も付いてきました。

酉の市の雰囲気は素晴らしいものです。
色とりどりの熊手、屋台の出店、熊手屋さんの活気と掛け声。
日本の文化を体験できる良いイベントです。
でも、熊手に関しては、来年からどうしようかなと思います。
値段交渉で嫌な思いをして帰ってくるという経験は、
また熊手を買おうという気を十分に削いでしまいました。

選ぶのにも時間がかかるし、値引き交渉するのも、あまり気分のいいものじゃない。
縁起物という付加価値だけで値段をふっかけてくる感じも嫌だ。
会社の成長に合わせてちょっとずつ大きくしなければいけないという、
恐怖を煽るようなやり方も好きじゃない。
「熊手を買うのはこれが最後だろうな」
オフィスに飾られた煌びやかな熊手を見ながら思いました。
頑張ってくれたスタッフにはゴメンだけど……。
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今週も「週刊秋葉塾」を読んでいただき、ありがとうございます。
後日、買いに行ったスタッフに話を聞いたら
「1時間もかからずに一瞬で決まりました!」
と教えてくれた。
それだったらいいよね。
来年もきっと、熊手買いにいくんだろうな。
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