映画『スラムダンク』からのウィンターカップ

年末、映画『THE FIRST SLAM DUNK』を観にいってきました。
原作のスラムダンクは1990年に連載スタート。
僕が高校でバスケをやっていたのが1991年。
まさにど真ん中のタイミングでスラムダンクを見て過ごしていました。
毎週楽しみでしたね。シュートの絵が上手いし、登場人物もカッコいいし、ストーリーも面白い。ダンクしたり3ポイントが入りまくったりと、漫画だからねというところはもちろんありましたが熱中して読んでいました。
連載の終了が1996年。もう25年も前のことになります。
映画は原作とは違った視点の内容でしたがストーリーは同じもの。
結末はわかっているのにドキドキする。全く色褪せていなかった。
この日はどっぷりバスケ漬けにしたかった。
だから、映画を見た後そのまま代々木体育館に向かった。
高校バスケの最高峰「ウィンターカップ」を観戦するためだ。
ネットでライブ配信してるから観に行く必要ないんだけど、やっぱり熱気をあじわいたいなと。
今回ウィンターカップを観るのは2回目。
1997年、母校の山形南がウインターカップの決勝までコマを進めた時に観に行ったことがある。
その時の相手は能代工業。スラムダンクの山王のモデルになった高校だ。
そこには二年生の田臥勇太もいた。この時の能代は本当に強かった。田臥が三年生の時もすごかったけど、三年生に畠山や小嶋がいたこの時の方が強かった。歴代最強なんじゃないかな。
あれから15年くらい経つけど、会場は全然違う雰囲気だった。
満員の観客。スクリーンに映し出される選手の映像。コートを照らす照明。
名前も『softbankウインターカップ』となっており、日清食品やジャパネットなど、大手のスポンサーがつくビックコンテンツになっていた。
選手のプレーも変わった。
当時はスラムダンクと現実の高校バスケとの差を笑うしかなかった。それが、今はスラムダンクの世界で高校生がプレーしている。
当時ダンクができる人って全国に1人か2人くらいしかいなかったと思う。
それが今はダンクできる人はチームに1人はいる。
200mを超える外国人留学生。田臥を超えるスピードを持ったポイントガード。
三井よりも入る3ポイントシューター。
15年の間になぜこれほどまでにバスケットボールが進化したのか?
一番は2015年に発足したプロリーグ『Bリーグ』の影響が大きかったと思います。
それまではbjリーグとNBLという二つの団体があって、実業団チームの色が強かった。それがBリーグというプロリーグができたことで本気でバスケに取り組めばプロになれる。これは高校生にとって大きなモチベーションになります。
プロ化により選手だけでなく、コーチやトレーナーの技術も向上したことは間違いありません。
僕らがやっていた時代との違いで驚くのは、3ポイントの精度です。
ちょっとでもスキがあったら3ポイントを打ってくる。それがすごい確率で入る。
しかもディープスリーといって、3ポイントラインの1メートル後ろから打って入る。
高校生の時、実業団の選手にディープスリーを教えてもらった。1メートル下がっただけなのにリングが異様に遠く感じた。打ってみたら届かなかった。そんなことが当たり前に出来る高校生。
これを実現できるのはなぜか?
僕はフィジカルの強さなんじゃないかなって思うんです。
映像を見てもわかりますが、2022年の高校生の筋肉のつき方が1997年とは全く違います。これが土台となり、高精度なバスケを実現できているんだと思います。
今回のW杯サッカーもサッカーの概念を大きく変えたと思います。
あの広いフィールドでバスケのようなプレスをするサッカー。
今までは体力的に無理と思っていた戦術がフィジカルの強化で可能になっているのです。
フィジカルがしっかりしてくれば、漫画の世界も現実になるのではないかって感じる。
ビジネスの世界でフィジカルっていったらなんなんでしょうね?
頭だけ鍛えてもだめだろうし、
経験を積めばいいってわけでもない気がする。
やっぱりフィジカルはフィジカルなのかな。
ちゃんと体を鍛えて、食事に気をつけて、しっかり寝る。お酒はほどほどに。
こういうことから概念って変わってくるのかもしれません。
いや、概念の変化に対応していけるといった方がいいかな。
ビジネスの世界でもアスリートみたいな体をした人が増えてくるのかもしれませんね。
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今週も週刊秋葉塾をお読みいただきましてありがとうございました。
あと10年もしたらスカイラブハリケーンをやる高校生が出てくるのかなー
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