わからなくたっていい

「田中泯」
これを見てピンときた人はなかなかですね。
たなかみん。舞踊家。
76歳。今でも踊り続けている。
60歳の時に『たそがれ清兵衛』に映画に初出演し、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞・新人俳優賞を受賞。
その後も話題作にたくさん出ていて、最近ですと葛飾北斎の生涯を描いた『HOKUSAI』が有名です。
俳優だと思っていたのですが舞踊家だったんですね。
先日公開された映画『名付けようのない踊り』
踊りは言葉よりも先にあったコミュニケーションの技法
魂が感じるままに表現する踊りを彼は日本だけでなく世界中で披露している。
場所なんて関係ない。
道端、野原、瓦礫の山・・・
彼はいう。
「踊りとは、見る人と踊っている人の間にできるもの」
なかなか難解ですね。
映画を観たから彼が言わんとしていることは感じます。
でもよくわからない。
彼の踊りも、いいのか悪いのか、わからない・・・
「すぐに答えを求めてしまう世間の風潮についてどう思うか」
映画完成後の質問に彼はこう答えていました。
「わかるということが、それほど大切なことなのか?」
世の中は謎だらけ。
その謎をそのまま受け入れる。
人間も不思議だらけ。でもそれが人間なんだと。
わからないものをわからない状態のまま保存しておく
それがいつか発酵して、「あーこういうことだったのか」
とあとできづく
何でもわかろうとすることは現代病である。
わからない・・・
でも世界では評価されている・・・
この体験をされたいなら、ぜひ映画を観てほしいです。
わかろうとしなければ、何かを感じられるんじゃないでしょうか。

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今週も週刊秋葉塾をお読みいただきましてありがとうございました。
大学時代の恩師からもらった手紙にはこう書いてあります。
「こんなにも分からず屋でつまり僕の言うことに「分かりません 分かりません」を連発してくれたきみ・・・」
先生、今やっと、わかりました。
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