いい状態の時は感謝する。そして・・・

浅草「仲見世商店街」の家賃が16倍になるというニュースを見ました。
内容を見てみると、仲見世通りにある89店の家賃の平均は月2万3000円。
それが16倍の約37万円になるとのことです。
この金額は周辺の家賃相場を調べて出したそうです。
浅草の仲見世商店街は家賃が安いから成り立っていた訳ですね。
これを見て思い出したのが、昨年視察にいったポートランドです。
雑誌ではライフワークバランスを保ちながら、収益を上げているということでしたが、
メディアで流れている情報とはかけ離れた現実を目の当たりにしました。
確かにライフワークバランスは保てているように見えますが、活気がありません。
人通りや店への入店数、車の数からも、儲かっているようには全く思えませんでした。
家賃(土地代)が安いから成り立っているんですね。
家賃というのは経営上とても判断が難しいものです。
固定費になるので、なるべく抑えたいというのが第一優先。
しかし、店舗ビジネスは立地が命ですから、高くてもいいところを押さえておかなければいけない。
また、採用についても立地や綺麗なオフィスはとても重要で、
ここも採用コストと考えると高くなりがちです。
家賃が高くなると、それをベースに経営を組み立てなければいけなくなります。
浅草の仲見世商店街の場合、37万円の家賃になったら商品価格を上げなければ成り立たないわけです。
記事では、「これでは経営できないだろう」という擁護的な内容が書かれていました。
確かにそうですが、そもそも2万3000円の家賃で経営していたわけですから、
今まで相当の利益を上げていたと考えるのが自然です。
内部留保も結構あったと考えるべきでしょう。
「今のいい状態がずっと続く」
そう思って、次の一手を打ってこなかったことに問題があると思うのです。
でも、そんないい状態が続くというのはあり得ないわけです。
いい状態の時はそのことに感謝しつつ、
それが続かないことを理解して準備しておかなければいけないということですね。
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